株式会社エフエム東京 第286回番組審議会
議 事 録
1.開催年月日 平成13年5月8日(火)
2.開催場所 エフエム東京 本社10階大会議室
3.委員の出席 委員総数9名(社外9名 社内0名)
◇出席委員(8名)
利 光 松 男 委員長 子 安 美知子 副委員長
青 池 愼 一 委員 伊豫田 康 弘 委員
内 木 文 英 委員 横 森 美奈子 委員
内 館 牧 子 委員 渡 辺 貞 夫 委員
◇欠席委員(1名)
香 山 リ カ 委員
◇社側出席者(10名)
後 藤 社 長 一 戸 専務取締役
冨木田 常務取締役 伊 達 常務取締役事業開発局長代行
青 山 取締役制作局長 佐 藤 常勤監査役
小 針 マルチメディア事業局長 田 辺 営業局長
雨 笠 編成局長 林 屋 編成局局次長
【事務担当 林屋番組審議会事務局長】
4.議題
「スタイル〜ザ・スマーターズ・ヴォイス」(平成13年4月8日放送分)
5.審議内容(◇委員側発言)
◇大変難しい番組だと思った。MAYA MAXX氏の声は低く落ち着いており、聴きやすいとまず感じた。もう一つ驚いたのは、出演している鈴木万由香も大変落ち着いて自分の考えをきちんと話せる方だったこと。彼女は話し方が控えめかつきれいで、「いいなあ」と思って聴いていた。MAYA MAXX氏は、どんなことでも受け答えを自分の言葉で語っており、隅々にサービス精神が感じられ、とても頭の良い人だと思った。以上の部分では大変良かったと思う。
問題は、この時間帯にこのような話を聞かされて誰が喜んで聴くかということである。私自身は、夜の時間帯であればまだしも、面倒くさい話は日曜の朝ではうっとおしいのではないかという気がした。番組の内容ではなく、放送する時間帯の問題である。例えばMAYA MAXX氏は映画のことを話しているが、番組で紹介したレベルの話では聞いていてピンと来ない。「この映画には何かがあるからスゴい」というセリフはないのではないか。このような説明をせざるを得ないような映画を持ってくる部分では、若干サービス精神不足だと思う。もう少し誰もがわかるように説明する必要があるし、もう少しスタッフとコミュニケーションがあった方が良かったという気がした。それから、前後のモノローグは全く邪魔だと思った。というのは、モノローグの言葉に全く力がないからだ。ステレオタイプで小奇麗な言葉の羅列だった。何を言いたいのかがよくわからない。例えば「生きることをクリエイトすることは、生きることが好きな人間だ」など、日曜日の朝から訳の分からないことを聞かされても邪魔なだけだ。元外交官という気取った設定のままでは、一体誰が聴くのかということになってしまう。鈴木万由香が若いのに引き出し方が上手く自分もきちんと語れるという部分が非常に良かっただけに、作り手側のポジションがどこにあるのかを見せてもらわないと、出てくる人達のサービス精神が空回りしてしまう。
◇元外交官という設定に意味がない。映画の話をきっかけにするということだが、ゲストはややマイナーな映画を挙げるという傾向があると思うので、それをリスナーが見ていない場合にはさっぱりわからないということになる。映画の紹介は最後にではなく、最初に説明した方がわかりやすいのではという気がする。鈴木万由香は、MAYA MAXX氏との会話の中で、リスナーにMAYA MAXX氏の仕事をイメージさせるという力が不足していたのでは。イラストレーターとしての彼女が、どんな作品の傾向を持っているかなどが、鈴木万由香の引き出し方ではよく出なかったという気がする。笑いとインテリジェンスと“ナルホド”感というキャッチフレーズが番組の説明の中にあるが、笑いについてはあまり感じられなかった。放送時間については、よく晴れた暖かい日曜の朝には良いのではないか。
◇とても心地よく聴いた。話の内容は面白く、思わず引き込まれて聴いた。ただ、我々はMAYA MAXX氏のことを少し知っているのでなるほどと思って聞けるが、リスナーがどれ程彼女について知っているのかということが少し気になる。若者層に彼女のファン層が形成されているのならただの杞憂であるが。ゲストの方々が現代の社会の中でどういう位置づけにあるのかを、番組の作り手が分析して人選しているのであれば、私がピンと来なくても構わない。つまり、知る人ぞ知るという方を、作り手が人選してちりばめているのなら良いと思う。
◇MAYA MAXX氏は、自分のことを何度も「自分」と言っている。若者が自分を見つめることの少ない時代である。その中で自分をこれだけ探っていくというプロセスが、リスナーの若者にとって「自分という不可解なものがあるのだ」と提示している姿勢がいい。何だか面白い番組であった。難しくてよくわからないが、たまにはこのような番組があってもいい。
◇この種の語りの番組は好きである。しかし、自分のことを聞かせる場合は、体験をもとに体験が表に出て理屈が後からついてくるものだ。この番組には、残念ながらそういう体験の部分が欠けていた。後半は抽象的になっていたと思う。
◇最後のBGMはジャズ・サウンドで良かったが、それ以外に番組で流れた楽曲はバラバラだった。タイプの異なる曲ばかりではなく、一つの番組を作る場合は全体のムードをもっと考える必要があるのでは。また、番組タイトルが長い。例えば「スタイル・カフェ」だけでも充分。「スマーターズ〜」などと言われると、ゲストに呼ばれても出づらいと思う。
◇まず番組の雰囲気から考えると、日曜日の午前中で舞台は「スタイル・カフェ」。“スタイル”というのは、今ファッション的に言えば、最上級の言葉である。“ファッショナブル”“トレンディ”“シック”など色々な言葉があるが、“スタイル”は今や、「あの人はセンスがいい」と言うよりも「あの人はスタイルがある」と言う方が、最上級の褒め言葉となっている。そういう意味では、千代田区三番町のカフェ「Style Caf・/FONT>」だけで、目茶苦茶おしゃれという感じがする。とても期待して聴いたのだが、いきなりナレーションから始まると、「説明しないでくれ」と言いたくなる。しゃべり方の問題かもしれないが、ふっと招き入れるのではなく「当店はこのようでございます」では、“ナレーション”という感じが強く、とにかく「かたいな」と思った。会話は、ゲストによって雰囲気や内容が変わってくると思うのだが、最初に難しい映画の話が来てしまうのは違和感がある。MAYA MAXX氏の名前の由来や職業のことなどが最後の方で出て来たが、話の順番としては、まずそちらから聞いていき、最後に少し難しい話が出て来てもいいのではという感じがした。カフェは今楽しいものの一つになっているので、「たまたま隣の人の会話が面白くてずっと聞いてしまった」というような気楽な部分が欲しいと思った。日曜日の朝はとてもスペシャルなものなので、雑誌で今よく特集している東京のカフェの匂いを感じるような雰囲気が欲しいと思った。インタビューの方も、カフェの会話にしては真面目過ぎる。真っ正面から尋ねることを、MAYA MAXX氏が真剣に語っているので、朝では苦しいという感じがした。また、映画がこの番組の核になっているとのことだが、カルチャーはたくさんあるのにどうして映画なのだろう?人生を変えた1本の映画を誰もがすぐ思い浮かべられるものではない。それは本や音楽や絵かもしれない。映画にこだわらない方がいいのでは。とてもいい番組になる可能性があるので、雰囲気というものに気を遣っていただければと思う。
◇20代から30歳前後の特に若い女性の場合、確かに今“自分探し”など迷ってる状況の方もいると思う。色々な人の這い上がり物語や若い頃からとてもうまくいった人の話よりも、今回のMAYA MAXX氏のように30代前半で活動を始めた方の話を聞いた方が、感じるところのある若い人は多いだろう。日曜日のこの時間帯は、人生がうまくいっている人の場合は寝坊できたり予定が入っている人が多いだろうが、前の晩あまりよく眠れなかった日曜の朝にこの番組を聴いて、「そうだ!私だってやるんだ!」と前向きな気持が生まれるかもしれない。そう考えると、毎週出演する鈴木万由香の方は、話し方にスタンダードなものが求められるかもしれないが、招かれる人の方は、話し方にくせのある人などそれも組み込んで様々な人が登場して自分を語る、そのことで力を得られる人は随分いるのではと思う。応援したい。
6.改善意見に対して採った措置
審議会の意見・要望は、各担当部長より部員に伝達された。
7.公 表
議事内容を以下の方法で公表した。
・放 送 :番組「サンデー・モーニング・フェスタ」5月27日(日)放送内
・書 面 :TOKYO FMサービスセンターに備え置き
・インターネット :TOKYO FMホームページ内http://www.tfm.co.jp/bansin
8.その他
次回の審議会は6月12日(火)に開催することを決めた。
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以上