個人情報保護法案並びに人権擁護法案に反対する声明

2002年5月24日

                    

エフエム東京放送番組審議委員会

委員長 利光松男(日本航空名誉顧問)

副委員長 子安美知子(早稲田大学名誉教授)

委員  青池愼一(慶応義塾大学教授)

委員  伊豫田康弘(東京女子大学教授)

委員  内館牧子(脚本家)

委員  香山リカ(精神科医)

委員  内木文英(劇作家)

委員  横森美奈子(ファッションデザイナー)

委員  渡辺貞夫(音楽家)

   

エフエム東京放送番組審議委員会は、現在国会で審議中の「個人情報保護法案」、「人権擁護法案」について反対を表明する。

世界的IT化の流れを踏まえて審議される「個人情報保護法案」、人権が尊重される社会の実現に寄与することを目的とする「人権擁護法案」の各々に記載されている個人情報保護、人権擁護の趣旨は重要視されなければならないのは当然と考えるが、この二法がメディアの報道の自由を規制する恐れが充分にあり、ひいては日本国憲法の基本精神である表現の自由、言論の自由を侵す恐れを有するものといえる。

いうまでもなく放送界全体では5年前から「放送と人権等権利に関する委員会」(BRO)で放送と人権救済の勧告や公表を自主的に実施してきた。しかし広く情報流通の実態を見るとき、個人情報の流出、人権侵害などの問題が発生し続けていることも看過できない。このような問題は、外部からの意見や批判を真摯に受けとめ、内部での検討を充分に加えるなどして、あくまでも自主、自律的な解決が望まれるものであり、法律をもって権力により規制されるべきではない。

 放送法第三条の四に則り設置されている当委員会も、番組審議委員会の存在意義である「自主、自律的な取り組み」を第一義に考え、番組審議を通じて番組への論評、提案などを絶えず行ってきた。上記二法が制定されることにより、行政機関の監督のもと表現、報道の自由が束縛されることは民主主義の危機を招くものであり、ジャーナリズムの一翼をになう当委員会は断固として容認できない。

                                   

以上

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