Program オンエアー情報

Hellosmile Lounge
Personality
小巻亜矢
女性ならではの健康面やメンタル面での悩み、
キャリアや恋愛問題に絡む悩みなど、日曜日の深夜だからこそ、
ちょっと話づらいことも一緒に考えていきます。
小巻亜矢

第52回 オンエアー

[2016.06.26]

『Hellosmile Lounge』今夜はハロースマイル実行委員会に寄せられたご意見、そしてメールで届いたメッセージをご紹介します。
お相手はモデルの菅野結以さん、そして「Hellosmile」の小巻亜矢さんです♪



(小巻さん)
今日はまず、ハロースマイル実行委員会に寄せられたご意見について、お話させていただきたいと思います。
ハロースマイルプロジェクトでは、2010年からこの活動を立ち上げて、子宮頸がんの予防啓発のメッセージとして、CMでも啓発メッセージを繰り返しお届けしてきました。
内容は、「20・30代の女性に急増している子宮頸がん、定期的な検診で避けられる病気です。ぜひ病院へ行きましょう。」というような表現でお届けをしてきました。
本当に検診へ行ってほしい、20・30代の女性に、なんとか自分事として捉えてもらいたいという気持ちで、こういったメッセージをお届けしてきましたけれど、それに対して、先日リスナーの方から、とても貴重なご意見をいただきました。

▼ラジオネーム:ユカさん
毎朝、ラジオを聞きながら、このようなメッセージをするか考えてきましたが、子宮頸がん経験者として、やはり気づいたことは伝えたいと思い、メールさせていただきます。
子宮頸がんの検診啓発の言葉遣いです。子宮頸がんは、「検診で避けられる」ことはないので、ハロースマイルのCMの言葉遣いは誤解を招くと感じています。
検診で見つかった後、なぜ避けられるのでしょうか?
「大事に至らず、治療で命が助かる。」というならば、理解出来ます。
どうぞ、言葉をもっと慎重に使って頂きますように。
ガン経験者の気持ちや生の声を反映させるような啓発をしてただきたいと切に願います。


(小巻さん)
ゆかさんのご意見を頂いて、みんなで考えました。おっしゃる通りで、誤解を招く表現だったなと深く反省をしました。
この活動をするにあたっては、お医者さまの色々なご意見もいただいていたり、リーフレットを作る際は、厚生労働省の方からもいつも監修をしていただいているのですが、子宮頸がんが、どういう風になっていく病気かと考えた時に、ヒトパピローマウイルスに感染することが、直接的な原因ではあるんですけども、そのウイルスに感染したからといって、みんなが癌になるわけではなく、感染してしばらく経って、細胞が少し形を変えていき、その細胞の形が変わってきたからといって、変わってきた人みんなが癌になるわけではなくて、その中で、また前癌病変と言う、癌になりかけた細胞が実際に癌になるまでは数年かかると言われているんですね。
そこで、定期的に検診を受けることによって、その細胞の変化を診ていくことで、“癌になることを避けることができる病気”という意味合いで、限られた短いCM枠でギュッと凝縮した結果、「避けられる病気です」という表現を使ってしまっていたんですけども、ゆかさんのおっしゃる通り、確かに、初めての検診、あるいは、定期的に検診に行っていたとしても癌化しているという場合もあるわけですよね。
そういった場合は、確かに検診で避けられるというのは当てはまらないわけですから、私たちとしては、「少しでも誤解を招くようなことはやめよう」ということで、この表現は変えていくことにしました。
子宮頸がんだけでなくて、今、女性の癌というのは、ニュースなどで多くの方が身近に感じていると思うんですよね。
これからのハロースマイルの活動をしていくにあたって、り患した方の気持ち、治療を終えた方の気持ち、私自身も癌の経験があるので、だからこそ本当に検診に行ってほしいという心からの思いを、丁寧に、もっと言葉を色んな方向から吟味して使っていきたいなという風に気付かせていただいたご意見でした。
ゆかさん、貴重なご意見ありがとうございました。

M:A Love That Will Last / Renee Olstead


▼ラジオネーム:ゆうさん(32歳/会社員)
なにげなく聞いていたラジオでこの番組を知りました。
癌なんて自分には関係ないと思っていましたが、先日小林麻央さんが30代前半で乳がんになったニュースを聞いて、他人事じゃないなあと感じました。
子宮頸がんの検診も受けたことがありませんが、一度受けてみようかなと思っています。


(菅野さん)
乳がんは、検診が推奨されているのは40歳からと言われているんですけど。

(小巻さん)
そうですね。子宮頸がんは若年層に増えていますけども、乳がんは40歳から急に増えてくる病気でもあるんですよね。
でも、若くして乳がんになる方もいるし、年代が進んでから子宮頸がんになる方もいるし、一概に、その年代だから大丈夫ということは本当にないので、やはり、早め早めに検診に行かれることが大事だなとつくづく思いますね。

(菅野さん)
20・30代でも、自分事として、ぜひ検診に行ってほしいですね。

(小巻さん)
私たちが本当にお届けしたいのは、「検診に行ってくださいね」ということの先に、自分にかける時間をもっと女性が持っていいし、ついつい自分のことは後回しになったり、20・30代だと、健康のことよりも、楽しい仕事や遊びのことが優先することはすごくよく分かるんですけど、やっぱり健康あってこその、全ての夢とか毎日の生活があるので、自分のこと、自分の身体のことを後回しにしないで、「最優先事項だよ」ってことを、みんなと一緒に学んでいけたらなと思います。

(菅野さん)
きっと、小林麻央さんのニュースをきっかけに「私も検診に行かなきゃ」と思ってくれる方も多いと思うので、そのきっかけを無駄にせずに、実行して検診に行ってほしいなと思います。
ゆうさん、メッセージありがとうございました。

M:LOVE YOURSELF / I Don't Like Mondays.


オンエアー曲リスト
M:Doesn't Mean Anything / Alicia Keys
M:A Love That Will Last / Renee Olstead
M:LOVE YOURSELF / I Don't Like Mondays.
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第51回 オンエアー

[2016.06.19]

『Hellosmile Lounge』今夜も、女優の原千晶さんをお迎えして、ご自身の子宮頸がんの経験、原さんが立ち上げた「よつばの会」について詳しく伺います。
お相手はモデルの菅野結以さん、そして「Hellosmile」の小巻亜矢さんです♪



(小巻さん)
子宮頸がんって病気になると、病気だけの事ではなくて、恋愛や結婚にも大きく関わってくることだなと思うんです。

(原さん)
私自身が30歳で子宮頸がんになった時は、周りからの理解をなかなか得ることができなくて、1人で抱えることが多かったんです。
2004、5年当時、今から10年以上前は、まだ今のように子宮頸がんに対する情報だったり、検診の制度などもそんなに成り立っていなくて、
それでもインターネットや本を取り寄せて見てみても 、「性交渉が関連してる」ということを書かれていたりすると、どうしたらいいか分からないような、
要は、私だけの問題じゃないってことなのかとか、実際当時もお付き合いしている人とかもいて、(パートナー)に正直に言いました。でもやっぱり難しかったですね。
子宮頸がんに対する知識もないし、かく言う私にもないんですよ。実際、病気になってみたけど、「いったいこれは何?」ってとこが拭い去れなかったので、
なんか2人でそこが空回っちゃったりというか、最後まで相容れることができなくって、結局お別れしてしまったりとか、ありました。
今くらい情報があったり、相談できる場所があればもっと違ったなと、振り返ってみれば思いますよね。

(小巻さん)
子宮頸がんって、ずいぶん知られるようになったのは、ここ5、6年ですよね。

(原さん)
本当に変わってきてるので、それは肌で感じます。

(小巻さん)
若い女性自身もよくわからない、なおさら男性にはその知識とか、感覚っていうのは届かないことの方が、今もまだ多いでしょうし、その当時は多かったんでしょうね。

(原さん)
そうですね、前はもっと強かったですね。
理想を言うと、男性にも理解してほしいなということは変わりないですけど、やっぱり女性の身体は女性にしかわからないじゃないですか。
毎月やってくる生理とどう向き合うのか、胸の状態がどうなのかとか、やっぱり自分にしかわからないので、ちょっと考えていかないと、
悪い方向に行っ ちゃうっていうのはあるかもしれないですからね。

(小巻さん)
原さんの著書を読ませていただくと、その後に素敵な出会いもあって、子宮体がんになった時はパートナーと共に乗り越えられた経緯があって、原さん自身もいろいろ乗り越えられて、
女性としては辛い、子宮を摘出するという決断、その体験をされて。でもご結婚もされて、本当に良かったなと思うんですけど、そんな体験からどんなことが気づきとしてありましたか?

(原さん)
最初の子宮頸がんの時は理解を得られなかったんですが、その後に今の主人と出会って、付き合ってしばらく経った頃に
「私、子宮頸がんって病気をしたんだ。子宮は残っているんだけど」って言ったら、主人が「病院に行ってないけど 、なんで?」って。
それから、もう「病院行きなよ」って。でも私は関係ないって、大丈夫だからと言って突っぱねてたんです。
その結果、2009年に具合が悪くなって病院に行って癌が見つかった時に、もう本当にどうしようかと思いました。
彼も病院についてきてくれていて、先生から「恐らく、また癌ができてるから大変な治療になるけど」と言われたと言ったら、すごく顔色が変わっていましたけど、
「とにかく絶対に元気に、健康になろう」と。
当時まだ、付き合っていたけど結婚するつもりでいたので、
「私と一緒にいるってことは子供が授からない人生を負わせてしまう、だから今のうちなら別の人生を歩むこともできるよ」って言いながらも、
心の中では「 私のこと見捨てないで」って思ってるんですけど、
彼が「そんなことはない。とにかく今は元気になることだけを考えよう」と。
「子供ができない人生というのはたくさんある。そういう人はたくさんいる。恐らく僕にもその運命をもって生まれてきて、ちいちゃん(原さん)と出会ったんだと思うから、2人で楽しくやっていこうよ」
って言ってくれて、それで主人の言葉に私もとっても救われて、今があって。
実際の治療は、大きな手術と抗がん剤と約半年間、本当に大変だったんですけど、顔色一つ変えずに、いつも変わらない態度で私に接してくれて、ありがたかったですね。

(小巻さん)
どれだけ力になったことでしょうね。

(原さん)
1人じゃ無理でしたね。
自分を産んでくれた母と主人とで、半年間支えてくれたので、私にとって世界で一番大切な2人がそばにいてくれたので、ちょっと贅沢な半年間でもあったんですけどね。

M:Lovin’ You / Janet Kay

(小巻さん)
原さんがご自身の経験を踏まえて立ち上げられたのが、「よつばの会」という、患者さんを支援する会なんですよね?
この会で、いろんな患者さんに出会われたと思うんですけど、どんな方がいらっしゃいましたか?

(原さん)
婦人科の癌(乳がん、子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がん)という、女性特有の癌を経験した方が、1人で悩むことなく、
みんなで経験を共有し合って『1人じゃないんだよ』ということを知ってもらうための会です。
実は昨日も高知県に行っていたんですけど、やっぱり特徴的なのは、本当に皆さん若いんです。
若い人では20代。30代・40代が一番層が厚くて、50代・60代の方がいらっしゃるんですけど、もう本当に若年化しているなって。
一番、働いたり、子育てしたりっていう、脂が乗っている時期に、婦人科の癌のピークがドンと乗っかってきてるっていう、これが現実なんですよね。
私も本当にたくさんの女性の話を聞いてきていて、やっぱり私のように治療によって子供が産めなくなったってことも非常に辛くて切ないことではあるんですけど、
でも一番あってはならないことが、小さなお子さんがいたり、まだ自分が一生懸命に“お母さん”をやっている中で、癌が見つかってしまって、見つかった時にはもう遅くって、
最悪、命を落とされてしまうというような、そういったケースをいくつか見てきたんです。
その時に、「それだけは、あってはいけないな」っていうのをちょっとね。
本当に身につまされる 思いで。

(小巻さん)
子供を残していく母親の気持ちも切なすぎますけど、やっぱりお子さんのことも思うと、たまらないですね。

(原さん)
残された子供もね、まだまだお母さんを必要としている年齢で辛いっていうのもあるけど、
なによりも、自分の魂というか全てをなげうってでも守りたい存在である自分の子供を残していかないといけないというのが、もう言葉では表現できない思いがね。

(小巻さん)
本当に、子宮頸がん、子宮がん、自分だけの事じゃないっていうことですよね。

(菅野さん)
大切な人の人生も変えちゃうっていうことですよね。

(原さん)
まさにそうで、私たち女性が自分の身体を守って、若い世代の、これから結婚したり子供を産 んだりっていう世代の女性たちにはね、自分がそうだっただけに言いづらい部分もあるんだけど、
やっぱり自分の身体は自分にしか守れないっていう、だから、しっかり守ってもらいたいなって。
元気な赤ちゃんをいつか産みたいって思っている若い女性たちには、健康なおっぱいと、子宮と卵巣がきちんと機能していなければ、妊娠、出産できないし、
その後も、お子さんが元気に巣立っていくまでの子育てということにも関わってくることなので、本当に女性の身体とか健康っていうのは、大きなウエイトを占めてると思います。

(菅野さん)
原さんの著書、
『原千晶39歳 がんと私、明日の私、キレイな私』
という本に、本当に詳しく赤裸々に、この癌の経験がつづられているんですけど、私も読ませてもらって、20代、30代の若い方にこそ、これは読んでもらいたいなって思ったし、
自分にはまだまだ関係ないなって思っている人、たくさんいると思うんです。
こんなふうに、いきなり病気は襲ってくるものだし、いきなり自分の生活を変えてしまうものだし、大切な人の生活も変えてしまうっていうのも、すごく身にしみてわかる本で、
しかも、何て言うんでしょう、変に説教くさくなくというか、もうリアルな経験がつづられてたので。

(小巻さん)
病気のことなんだけど、生きることへのメッセージに溢れているんですよね。

(菅野さん )
是非読んでみてほしいなと思います。
最後に、原さんからリスナーの皆さんにメッセージを頂いてもいいですか?

(原さん)
私自身が30代で2度、子宮の癌を、頸がんと体がんを経験して、今こうやって命あって活動させてもらっているって中で、「よつばの会」という婦人科癌を経験された方の中で、
やはり癌が進行してしまって亡くなっていく女性を何人も見てきました。
そのみんなが、みんなが口をそろえて必ず言う一言があるんですが、
「もっと早く病院に行っておけばよかった」って言うんですよ。
ポツリと、呟くように言うんです。
そういえば、ずっと生理がおかしかったんだよな、そういえば、ずっとここに“しこり”があったんだよなって。
やっぱり病気に なる前に、きちんと自分の身体をチェックしていくということが、本当に大事なんだっていうことを、私たちは身をもって経験したので、
どうかリスナーの皆さん、ご自身の身体、痛いとかかゆいとかちょっと変とか、自分にしか分からないですから。
だから怖がらずに、どうか病院に行ってきちんと検診を受けて、これから赤ちゃんを産みたいと思う若い女性の皆さんも、きちんと身体のチェックを怠らないでください!

(菅野さん)
2週に渡って女優の原千晶さんをお迎えしました。
本当にありがとうございました!



オンエアー曲リスト
M:All That / Carly Rae Jepsen
M:Lovin’ You / Janet Kay
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第50回 オンエアー

[2016.06.12]

『Hellosmile Lounge』今夜は、女優の原千晶さんをお迎えして、ご自身の子宮頸がんの経験について詳しく伺います。
お相手はモデルの菅野結以さん、そして「Hellosmile」の小巻亜矢さんです♪


(菅野さん)
今日はゲストをお迎えしています!女優でタレントの原千晶さんです!



(小巻さん)
以前、活動の中でお目にかかったことがあるんですけど、原さんはHellosmileの活動についてご存じだったんですよね。

(原さん)
知っていました。
東京FMに来ても、エレベーターの中にドーンとポスターが貼ってあって、オレンジでキティちゃんの横顔ですごい可愛くて。

(小巻さん)
ありがとうございます。

(菅野さん)
原さんは、ご自身が病気の経験者でいらっしゃるんですよね。
30歳で子宮頸がん、35歳で子宮体がんを経験されたということで、手術・抗癌治療など闘病を経て、現在は芸能活動を再開し、活躍していらっしゃいます。
さっそくお話を伺っていきたいなと思います。
“癌”というと、20代・30代の方は、まだ関係ないと思っていることも多いかと思いますが、原さんが最初に“癌”と診断されたのが30歳の時だったんですよね。

(原さん)
30歳になってすぐくらいの時からちょっと体調がおかしくなって、「あれ?」って思っていて、突然“癌”という宣告をうけました。
やっぱり年齢的に、癌というと高齢の方がかかるイメージが強くて、お父さんや、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃんがかかる病気だと思っていたので、
この(“がん”という)二文字が 自分に向けられるっていうのは…。
あとは、女性特有のがん、子宮頸がんだったので、恥ずかしいというか、周りに言いづらかったというのが大きかったですね。

(小巻さん)
その当時は、自分が癌になるまで『子宮頸がん』って聞いたことありましたか?

(原さん)
『子宮頸がん』は、その時、自分が宣告されて初めて耳にしたんですけど、『子宮がん』って、“子宮の癌”っていうのは知っていて。
自分の父方の祖母が子宮がんで34歳のときに亡くなっていて、生まれた時から当然おばあちゃんがいなくて、「おばあちゃんは、子宮がんで亡くなったのよ」と言われてきたので、すごく一括りな感じで思っていて、
『子宮頸がん』はウイルスが原因でかかるとか、性交渉をきっかけにと か、当時は全く知らなかったです。

(小巻さん)
原さんのお父さんも複雑な思いがあったかもしれないですね。

(原さん)
父が本当に辛かったと思いますね。
父親なので冷静に受け止めてはくれましたけど、若くして亡くなった自分の母親と同じ病気に娘がなるとは、やっぱりお父さんの気持ちを思うと、きついですね。

(小巻さん)
そして手術をなさったんですよね?

(原さん)
『円錐切除』という手術を受けました。私自身が「“癌”ですよ」と言われて手術を受けたわけではなくて、手術を受けた結果が“癌”だったので、ちょっと面喰っちゃったというか、理解ができなかったのはありました。

(小巻さん)
その後、お医者さんに「子宮もとった方がいい」と勧 められた経緯があるんですよね?

(原さん)
年齢が30歳と若かったことと、実際に手術でとった癌の組織や進行具合など全てを診断した結果、「子宮を全部摘出した方がいい」という診断に至ったので、
自分としては、「あなた癌でしたよ」と言われたこと以上に、「子宮をとろう」と言われたことの方が何十倍も、当時は独身で30歳で、これからまだ赤ちゃんを産みたいと思っていたので、
本当に衝撃的というか、奈落の底に突き落とされるような気持ちになりましたね。

(小巻さん)
その時は「子宮をとる」という決断には至らず、原さん自身は子宮を残すという決断をされたんですね。

(原さん)
そうですね、温存するということに。
一時は、両親や事務所の社長さん、周りの 大人には「手術をしなさい」、「とにかく健康を取り戻しなさい」と言われたのもあって、一度は手術を決めたんですけど、
手術までの間に1ヵ月くらい時間があって、その間に気持ちが揺れちゃって。

M:SIMPLE SONG FOR A BOOKSTORE / The Loch Ness Mouse

(菅野さん)
この手術の後の経過は順調だったんですか?

(原さん)
そうですね、円錐切除自体はそんなに大変な手術ではないので、あっという間に体力も回復して自宅でゆっくりしながら過ごしていて、自分自身はすっかり終わったこととして、悪いところもとったし、「あとは快方に向かっていくだけだろう」という風に思って過ごしていましたね。
仕事も始めたり、日常生活も何も変わらず。ただ私は、先生の勧めを蹴って子宮を摘出することをやめて残してしまったので、先生からは「毎月必ず検査受けて、経過観察をしよう」と言われていて、2年間くらいコツコツ真面目に通ったんです。その度に、検査の結果も大丈夫で、体調もすごく良くて、生理も毎月きちんときてい て、手術をする前の体調の悪さは嘘のようになくなったので、自分としては、「このまま子宮を残しても大丈夫だし、何とか逃げ切っていこう!」って、癌だった自分には勝手にサヨナラして、30代前半って仕事も恋もみんな全力で、すごく楽しい時期で、友達は何にも問題なく過ごしているんだから、「私だってそうやって過ごさなきゃ損だ」って思って、病気のことはなかったようにして過ごしてしまっていて、円錐手術から3年くらい経った頃から病院に行くのをやめちゃったんです。私の中では「2年間(検査に)いって大丈夫だったんだから、もう大丈夫だろう」っていう“過信”っていうんですかね。
あとは、正直やっぱり面倒くさかったり、「もういっか」みたいな甘えというか、そういう ものがムクムクと、それで気付いたら行かなくなっていたっていう、大きな失敗をおかしてしまったんですね。

(小巻さん)
それで2009年に、もう一度、癌が見つかって、それが今度は『子宮体がん』だったんですね。

(原さん)
自分としては、子宮を温存して、癌だったってことも包み隠して生きていたので、ただ、円錐手術から5年間大丈夫だったら本当に大丈夫だって信じていて、その5年目を密かに心待ちにしていたんですよ。
「ここまで頑張ろう!5年、5年!」って思って、でも私は3年近く病院に行ってなかったんですよ。なのに、その5年目っていうのは意識していて、
2009年に再び癌が見つかった時は、その5年目の、私が1人で切るはずだったゴールテープまであと3か月って時だったん です。
きっかり3か月前くらいに、生理がちょうどきたんですけど、突然びっくりするくらいお腹が痛くなっちゃって、のたうちまわる痛さを経験して、「これはおかしい」と。
「3年近く病院に行ってないし、ちょっと行ってみようかな」ってなって、近くのクリニックに行ってみたところ、「今すぐ大きな病院へ行ってください!」と。
そこで直感的に「また癌になっちゃったんだ、どうしよう」、「2回目で、1回目とは状況もきっと違うし、私死ぬのかな」って。
その時は、もう今まで放っておいた自分の至らなさというか、激しい後悔、その後に恐怖ですね。「どうなっちゃうんだろう」っていう、心がすごく動揺してしまったんです。
それで、『子宮体がん』という病気が見つかってしまって、 本当に大きな手術と、抗がん剤までやらなくちゃいけなくなって。
一番きつかったですね、自分の人生観を大きく変える治療でした。

(小巻さん)
そんな原さんの体験が著書になっているんですよね。

(菅野さん)
『原千晶39歳 がんと私、明日の私、キレイな私』
という本が、この中でご自身の経験を綴ってらっしゃるんですね。

(小巻さん)
病気のこと、その時の原さんのお気持ち、パートナーやご家族との関わりが書かれているのと、病気のことがすごく分かりやすく編集されていて、一気に読ませていただきました。大変でしたね。

(原さん)
大変ですね。私はやっぱり、今日もお聞きになってる皆さんに一番言いたいことは、
私自身が一度、『子宮頸がん』を宣告されておきながら、きちんと自分の身体に向き合ってこなかった、病院に行くのも勝手にやめてしまって、子宮を温存してしまったっていうところも、賛否がわかれるところだと思いますし、でもとにかく、きちんと検診を受け続けるべきだ ったところを勝手な自己判断で行かなかったことで、2度目の子宮体がんの時は、本当に命拾いをするというか、大変な思いをしたので、やはり検診を受ける、身体のチェックを怠らないってことが、何よりなんだっていうことを、身をもって経験しました。

(小巻さん)
ぜひ、ぜひ皆さんに原さんの著書を読んでほしいなと思います。

(菅野さん)
とてもリアルな言葉で綴られているから、「あ、他人事じゃないんだ」っていう風に、本当に身近に思えるので、ぜひ読んでみて下さい。

原さんに、まだまだお伺いしたいことがたくさんあるので、来週も引き続きお話を伺ってもいいですか?

(原さん)
いいですよ!

(菅野さん)
来週も宜しくお願いします!

オンエアー曲リスト
M:Stop Where You Are / Corinne Bailey Rae
M:SIMPLE SONG FOR A BOOKSTORE / The Loch Ness Mouse
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第49回 オンエアー

[2016.06.05]

『Hellosmile Lounge』今夜はメールで届いたメッセージをご紹介します。
そして、国立成育医療研究センター産婦人科医、三井真理さんにもお悩みにお答えいただきます。
お相手はモデルの菅野結以さん、そして「Hellosmile」の小巻亜矢さんです♪



▼ラジオネーム:みかんさん(18歳/学生)
こんばんは、初めてメッセージを送ります。
私は中高一貫「女子校」の6年目で、恋愛の「れ」の字もない生活のせいか、アニメのキャラクターにばかり思いを寄せる日々です。
大学では、共学に行く予定ですが、このままでは共学に馴染めるのか不安です。なにかアドバイスいただけるとうれしいです。

(菅野さん)
ずっと女子高で、大学から共学に行くって、これから“始めて”がいっぱい待っているわけじゃないですか。ワクワクですよね!

(小巻さん)
私も同じパターンでしたけど、あんまり気負いはなかったですね。
アニメがすごく好きってことなので、きっとアニメの好きな方ってすごく多いので、だから『案ずるより産むが易し』じゃないですけど、
「何が好き?」って聞いてみて、きっとアニメ好きな方もいらっしゃるので、そんな共通の話題から会話をしていけば、あっという間に馴染めると思いますね。

(菅野さん)
小巻さんもすぐに馴染めましたか?

(小巻さん)
私は、全く抵抗なく馴染みました(笑)
趣味の話から「今度○○に一緒に行く?」とか、「どこに住んでるんだっけ?」とか、そんなことから少しずつ、“すごく仲良くなろう”とか思わなくても大丈夫だと思いますよ!

(菅野さん)
なるほど!あんまり気にし過ぎない方が、ナチュラルに仲良くなれるよってことですね!
アニメが好きってこともオープンにしていった方が、きっと友達もたくさんできると思うので、ぜひ大学生活楽しんでください!
みかんさん、メッセージありがとうございました。


▼ラジオネーム:あじさいさん(19歳/学生)
私は、一年前からずっと戦ってるものがあります。それは摂食障害です。
食べたら太ってしまうって分かってて、体重増えるのがすごく怖くて、食べ物を敵視してしまいます。
食べたら後悔してしまって、外に出るのも嫌になります。
けど、私は普通体型だし「摂食障害」だなんて言っていいのか……。
だけど、すごく辛いです。

(小巻さん)
すごく辛いことが、この数行のメッセージから伝わってきます。
あじさいさんだけじゃなくて、10代・20代の若い女性って、『食べる=太る』って、本当に摂生が必要なほどじゃないって周りが思っても、
自分自身がすごく気にしている方が多いらしいですよね。

(菅野さん)
誰もが一度は自分の体型を気にしちゃいますもんね。

(小巻さん)
体型は気になりますよね。
でもたぶん、食べないと健康的に、生理が止まっちゃりとか、良くないことって、あじさいさんもきっと分かってるんですよね。
精神的にとか、健康面でも、19歳ってすごく揺れる時期なんだろうなと思います。
メッセージをいただくようになって、本当に1人1人いろんな悩みを抱えているんだなって肌で感じます。
だから、どの程度なのか分からないので、あじさいさんに何て言ってあげたらと思うんですけど、やっぱり摂食障害っていうのは、ひとつの病気というか、
身体には望ましいことではないので、できたら勇気をもって病院に行って、お医者さんに相談するのが一番近道かなと思います。

(菅野さん)
本来は、食べることってすごく楽しくて幸せなことだから、それを知れるようになってほしいと思います。

(小巻さん)
1人で悩まないで、きっと似た悩みを持った方もたくさんいらっしゃると思うので、もし病院に行ってどうだったかって話も聞かせてくれたら嬉しいです。

(菅野さん)
ぜひ、またメッセージお待ちしてます!
あじさいさん、ありがとうございました。

M:LOVE YOURSELF / I Don't Like Mondays.

(菅野さん)
ここからは、国立成育医療研究センター産婦人科医・三井真理先生に
リスナーの方からの質問に応えていただきます。



▼ラジオネーム:TBさん(42歳/主婦)
菅野さんの子宮頸がん検診のレポート、実際わたしがやっているものと全然違いました。
わたしが受けている子宮頸がん検診は、いつも恥ずかしいし、痛いし、結構時間かかります。
椅子に座って足を開くだけで屈辱的です。
病院によって違いが大きいのでしょうか。

(菅野さん)
私が三井先生に検診してもらった時は、本当にあっという間で全く痛みもなくてって状態だったんですが、痛いし時間もかかるってこともあるんですか?

(三井先生)
恐らく、TBさんもきっと「恥ずかしい」という気持ちや、足を開くような状態はいつもあることではないので、「どのくらいかかるんだろう?」という不安も、もともとあったと思うんですね。
診察の仕方は、それぞれの医療機関によってさまざまなんですが、多くの女性が感じていることは「こんな台に乗って足を開くなんて・・・」という気持ちは皆があると思うんです。
なので、私の方からのアドバイスとしては、『マイタオル』を病院に持参していただいて、診察の時に膝にかけたりとか、
ロングスカートをはいて診察に行くと、内診台に乗った時に太もものあたりは隠れるようになるんですね。
それだけでもちょっと違うかなと思います。

(菅野さん)
確かに、そうやって心を安心させると、同じことをするでも全然違ってきますね。

(三井先生)
感じる時間が違うんじゃないかなっていうのと、上に一枚かかっているって思うだけでも、安心感は違うと思います。
あと痛みに関しては、子宮の向きによっては押される感じがあるっていうことは、実際にあることなので、
痛みを感じた際には我慢せずに、動いてしまうと危ないので、口で伝えていただければ、産婦人科医は対応できるかなと思います。

(菅野さん)
まずは安心できるアイテムを手に握りしめて行くと良いですね!

(三井先生)
あと服装ですね。
ちょっとの工夫で変わるのと、痛い時は我慢しないで伝えていただいて良いかなと思います。

(菅野さん)
TBさん、ぜひ次回の検診の時から試してみて下さい!

M:Bubbly  / COLBIE CAILLAT

オンエアー曲リスト
M:深呼吸 / ハナレグミ
M:LOVE YOURSELF / I Don't Like Mondays.
M:Bubbly  / COLBIE CAILLAT
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